あきらめない頭痛クリニック

群発頭痛に酸素療法無効

16歳でCOVID感染後に群発頭痛、新規発症持続性連日性頭痛の患者さんに群発頭痛の第一選択薬、第二選択薬を投与し、片頭痛の予防治療も実施した。
群発頭痛の頓挫治療注射治療を実施した所、胸、喉の酷い締め付け感がありその後は注射治療は断念、酸素治療を選択し自宅、学校に設置した。
学校で群発頭痛発作が出たため酸素吸入を15分行ったが無効であり更に15分行い無効であったため当院再診
当院受診時も苦悶表情でベットにうずくまってじっとしている。 右眼瞼浮腫と眼瞼下垂を新たに認めた。
先の注射治療は締め付け感があり使用できなかったがその他に方法がないため、漢方薬を併用し頓挫注射治療を実施した所、胸部の締め付け感もなく5-10分で頭痛も楽になった。
酸素吸入での群発頭痛治療無効は初めての経験であった。
群発頭痛の酸素吸入のデータを検索すると群発頭痛の3251人の被験者を対象とした最大の群発頭痛調査では、患者の13%が酸素治療で完全寛解を経験し、41%の患者で非常に効果的であり、27%で中程度、12%で最小限、7%で完全に効果がないことがわかりました。ほとんどの患者は高流量酸素に反応しますが、約20%の症例では100%酸素では頭痛の緩和は見られません。
思った以上に酸素療法に抵抗する例がある事のようです。
この患者さんは酸素流量を7ℓ/分から10ℓ/分にして15分吸入で頭痛が収まるようになったそうです。

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