60代男性。10歳頃から頭痛を自覚しており、現在も月に右・左それぞれ3〜4回の頭痛発作がみられる。頭痛は半日ほど持続し、右眼・左眼周囲にズキズキと脈打つような痛み、あるいは締め付けられるような痛みを呈し、日常生活に大きな支障をきたしていた。仕事ができない日もあり、日常生活支障度(HIT-6)は61点と高値であった。
随伴症状として、吐き気・嘔吐、羞明、音過敏、肩こり、頸部痛を認め、時にギザギザした光が見える、視野が見えにくくなるといった前兆症状もみられた。以上より、前兆のある片頭痛と前兆のない片頭痛の両方を有する症例と考えられた。
前医ではリザトリプタンによる急性期治療が中心であったが、より良い治療を求め当院受診。日常生活支障度が61点と高値であったため、予防治療の適応と判断し、予防薬Xを開始した。最大量まで増量した段階で頭痛関連の生活支障度は徐々に改善した。さらに予防薬Yを追加したところ、日常生活支障度は36点まで低下し、ほぼ頭痛がみられない状態となった。
この状態を約8か月維持した後、昨年7月より段階的に減薬を開始。予防薬Yは中止し、予防薬Xも最大量から1/3に漸減したが、現在まで頭痛の再発は認めていない。