あきらめない頭痛クリニック

緊張型頭痛の決まり言葉

私も経験が浅かった頃に先輩医から頭痛の診療の仕方を習い、覚えていました。全く同じ言葉が未だに脈々と流れています。
頭が痛いのはどこですか?後頭部ですか、首が痛かったり肩こりはしませんか?肩こりが酷いですかでは脳の検査と首のレントゲンを撮っておきましょう。検査の結果、頭は問題ないですが、首がストレートネックで首の緊張がある事を示しています。緊張型頭痛ですね。痛み止めと筋弛緩薬を処方しておきます。こんな風に習いました。そう、筋肉に緊張があり血流が悪くなるのだから乳酸などの発痛物質がたまり、血管を収縮させるのだから悪循環が成立して首、肩には乳酸などが沢山たまる当然肩こりが酷ければ緊張型頭痛でしょう。

ですか? 緊張型頭痛の診断基準を見てみると。1)両側性2)非拍動性3)頭痛の程度は軽症から中等症4)日常生活動作で頭痛が悪化しない。この中の4つのうち2つを満たす。さらに以下の2つを満たす。1)吐き気、嘔吐は伴わない2)音、光過敏があっても片方

診断基準には一言も肩こり後頭部痛の事は触れられてはいません。せいぜい締め付けられるような痛みがある。非拍動性を満たすだけです。頭痛に少しでも吐き気を伴ったらアウトです。音、光過敏は詳しく聞く場合、頭が痛くて横になる場合、明るい所がいいか、薄暗い所がいいか、暗い所が良いか尋ねるとどこでも良いと答えるのは少数、ほとんどが暗い所を好み、静かな所と音楽が流れてる部屋では静かな場所を好みます。音光過敏があるという事です。頭痛外来受診の75-85%も片頭痛はいないと言ってみても、細かな問診をすると結構光音過敏は炙り出されてくるものです。

モバイルバージョンを終了