当院で行う検査
CT検査
CT検査は、脳や脊髄を含む中枢神経系の構造を詳細に確認するための画像診断法です。
この検査では、X線を使用して体の内部を撮影し、コンピュータで断層画像を作成します。
これにより、骨、血管、軟部組織などを鮮明に映し出し、病変や異常を特定することが可能です。
【CT検査の目的】
- 脳出血や脳梗塞の確認
- 頭部外傷の評価
- 脳腫瘍の検出
- 水頭症や脳室拡大の診断
- 頭痛やめまいの原因究明
脳波検査
脳波計は、大脳の活動状態を調べるための検査機器であり、
脳梗塞や頭部外傷などの診断を行う際に使用します。
てんかんの検査を行う際には、脳に刺激を与える負荷脳波記録も行います。
片頭痛とてんかんは類縁疾患と考えられています。
異常脳波が検出される場合があります。
【脳波検査の目的】
- てんかんやその他の発作性障害の診断
- 脳腫瘍や脳損傷の影響評価
- 睡眠障害の診断
- 意識障害や原因不明の意識変化の評価
心電図検査
心電図検査は、心臓の電気的な活動を記録する検査です。
心臓が正常に機能しているかを確認するために行われ、脳神経外科においても、
脳と心臓の関連を評価する目的で使用されることがあります。
【心電図検査の目的】
- 脳血管障害(脳梗塞や脳出血)のリスク評価
- 失神や意識障害の原因が心臓に関連しているかの確認
- 脳手術前の心臓機能の評価
- その他、心臓と脳の関係を明らかにするための補助的な検査
神経心理検査(認知症検査)
認知症検査は記憶や思考・判断力などの認知機能を評価し、
認知症の有無やその程度を診断するための検査です。
脳神経外科では認知症の原因を特定し、適切な治療方針を立てるために、
総合的な評価が行われます。
【神経心理検査(認知症検査)の目的】
- 脳出血や脳梗塞の確認
- 頭部外傷の評価
- 脳腫瘍の検出
- 水頭症や脳室拡大の診断
- 頭痛やめまいの原因究明
内分泌学的検査
内分泌学的検査は、ホルモンの分泌やバランスを評価し、脳や神経系に関連するホルモン異常を診断するために行われる検査です。
脳神経外科では、特に下垂体や視床下部の異常を診断する際に、内分泌学的検査が重要な役割を果たします。
これらの部位は、体全体のホルモンバランスを調整する役割を持っているため、
その異常は様々な症状を引き起こす可能性があります。
【内分泌学的検査の目的】
- 下垂体腫瘍や視床下部異常の診断
- ホルモン分泌異常による症状(例:成長障害、性ホルモン異常、体重の変動など)の評価
- 頭部外傷や脳腫瘍に伴うホルモンバランスの影響確認
尿検査
尿検査は、体内の健康状態を評価するために尿を調べる検査です。脳神経外科においては、ホルモンバランスや腎機能の異常を確認したり、
脳に関連する疾患の兆候を検出したりするために行われることがあります。
特に、下垂体や副腎などのホルモン分泌に関わる異常を診断するために重要です。
【尿検査の目的】
- ホルモン異常(例:コルチゾール、アルドステロン、カテコールアミン)の確認
- 糖尿病や腎機能障害が脳神経系に与える影響の評価
- 脳腫瘍や頭部外傷による内分泌系の異常の確認
- 脳出血や脳梗塞に伴う代謝異常の検出
立ち直り検査
立ち直り検査は、脳や神経系の機能を評価するために行われる検査の一つです。この検査では、身体のバランスや姿勢・反射機能を調べ、
脳や脊髄、末梢神経に問題があるかどうかを確認します。
脳神経外科では、特に脳卒中や頭部外傷、脊髄障害の診断や、めまい、平衡感覚異常の評価に用いられます。
【立ち直り検査の目的】
- 脳卒中や頭部外傷によるバランス障害や歩行困難の評価
- めまいやふらつきなどの原因を特定するための評価
- 脊髄や脳幹の障害があるかどうかを診断
- 中枢神経系の異常による平衡感覚や姿勢制御の問題を特定
CPAP療法
CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に使用される方法です。脳神経外科では、特に中枢性睡眠時無呼吸症候群や、
脳や神経系に関連する呼吸障害を治療するためにCPAP療法が用いられることがあります。
この治療法は、睡眠中の気道閉塞を防ぎ、呼吸を安定させることで、脳や体に十分な酸素を供給します。
【CPAP療法の目的】
- 睡眠時無呼吸症候群による無呼吸や低呼吸の防止
- 睡眠の質を改善し、日中の眠気や疲労感を軽減
- 脳や心臓に負担をかける酸素不足を防ぎ、長期的な合併症(高血圧、脳卒中など)を予防
- 睡眠の質を改善し、日中の眠気や疲労感を軽減中枢性睡眠時無呼吸に関連する脳の機能改善
アレルギー検査
アレルギー検査は、アレルギー反応を引き起こす原因物質(アレルゲン)を特定するために行われます。
アレルギーによる症状が神経系に影響を与えるケースや、免疫反応が脳や神経に関連する場合にも検査が行われます。
【アレルギー検査目的】
- アレルギーが神経症状(頭痛、めまい、倦怠感など)に関与しているかの確認
新起立試験
新起立試験は、立ち上がったときに血圧や心拍数がどのように変化するかを調べる検査です。この検査は、起立性低血圧や自律神経障害の診断を目的として行われ、
脳や神経系の機能が正常に働いているかを評価する重要な検査です。
脳神経外科では、脳卒中やパーキンソン病など、神経系の病気に関連するめまいやふらつきの原因を探る際に用います。
【新起立試験の目的】
- 起立性低血圧の有無を確認し、立ち上がったときに血圧が急激に下がる現象を検出
- 自律神経の異常(心拍数や血圧の調整機能)を調べ、めまいやふらつき、意識障害の原因を特定
- 脳卒中やパーキンソン病など神経疾患の評価