
お知らせ
30歳代 男性:下顎・咽頭・後頭部への広範な放散痛を伴う反復性群発頭痛の疑い(新規診断例)、30歳代 男性:慢性化に移行しつつある難治症例
【症例1】 30歳代 男性:下顎・咽頭・後頭部への広範な放散痛を伴う反復性群発頭痛の疑い(新規診断例)【主訴】左側頭部〜眼窩奥の激痛、および左下顎・咽頭・後頭部・頭頂部への放散痛【現病歴】これまで医療機関の受診歴はなし。1年に2回程度の頻度で、左こめかみから左眼窩奥が「えぐられるよう」と表現される激しい頭痛発作が出現していた。痛みは左眼窩周囲にとどまらず、左の奥歯(下顎)から咽頭(喉)にまで及び、さらに後頭部や頭頂部にまで波及する。発作の持続時間は30分〜2時間程度。痛みの程度はNRS(Numeric Rating Scale)で7/10程度であったため、これまでは受診に至らなかったが、知人の勧めで当科を初診した。現在の群発期においては、1日3回程度の発作を認めている。【自律神経症状】頭痛と同側(左側)の眼瞼下垂、鼻汁、鼻閉。【治療計画・経過見込み】臨床症状より左群発頭痛と診断。下顎や咽頭、後頭部への広範な放散痛を伴う点が特徴的である。現在、予防薬Aおよび予防薬Bの2剤併用療法を開始。導入から7日間経過を観察し、忍容性(継続投与が可能か)および頭痛発作の頻度・強度の減少効果を評価する予定である。【症例2】 30歳代 男性:下顎・咽頭・後頭部への広範な放散痛を伴う慢性群発頭痛の疑い【主訴】左眼窩奥および左側頭部の激痛【現病歴】約5〜6ヶ月前より、左眼窩奥および左側頭部に激痛発作が出現。頭痛に伴い、顔面のほてり、眼瞼下垂、鼻閉、鼻汁などの自律神経症状を認めていた。前医であるA脳神経外科クリニック、B脳神経外科クリニックを経て、Cペインクリニックを受診。Cペインクリニックにて予防薬1による加療が開始されたが、効果不応であった。ステロイドパルス療法が検討された段階で、当科へ紹介受診となった。初診時、約半年間にわたり頭痛が持続しており、その間に完全な寛解期(痛みが消失する期間)を認めていない。頭痛の発作は1日で4回、頭痛の持続時間は30分から2時間です。【治療計画・経過見込み】典型的な群発頭痛の症状を呈しているが、約半年間におよび寛解期がないことから、慢性群発頭痛への移行(慢性化)が危惧される症例である。前医での予防薬1の投与量が不十分であったこと、および単剤でのコントロールが困難であると判断し、予防薬1の増量とともに、予防薬2を併用する多剤併用療法にてスタンダードな治療を開始した。今後、本加療でも効果不十分である場合は、予防薬1を予防薬3へと切り替えるステップアップ治療を検討している。これで当院の群発頭痛症例は150例ほどになりました。
