症例報告

【症例】「診断基準」だけでは捉えきれない群発頭痛:歯科疾患と間違われやすい奥歯の激痛

当院では、典型的な症状が揃っていなくても、経過や痛みの性質から「群発頭痛」と判断し、早期治療を行うことを重視しています。先日、他院での診断や治療に苦慮されていた患者様の事例をご紹介します。

症例:20代 女性

  • 主訴: 左こめかみ、左目の奥、および「左奥歯」の激痛
  • 経過: 12月上旬より発症。毎日、夜10時〜11時頃の決まった時間に1〜2時間持続する激痛が起こる。
  • 前医での診断: 以前にも群発頭痛の診断歴があるが、一般的な予防薬(ミグシス、デパケン)が効かず、最終的にステロイドで改善した経験がある。

この症例の「見逃されやすいポイント」

  1. 自律神経症状が乏しい(不全型)
    群発頭痛の診断基準にある「目の充血」「鼻水」「まぶたの腫れ」などが、今回のエピソードでは認められませんでした。基準を厳格に当てはめると「疑い」に留まりますが、痛みの強烈さと定時発症のパターンは群発頭痛そのものでした。

「奥歯の痛み」が主症状の一つ

  1. 群発頭痛の痛みは三叉神経の第2枝領域(上顎・歯ぐき)に放散することがあります。このため、「虫歯ではないのに歯科を受診し、原因不明のまま抜歯されてしまう」という悲劇が後を絶ちません。この方も奥歯の痛みを強く訴えておられました。

当院の方針と治療

過去に効果のなかった薬があること、現在の症状が非常に強いことから、複数の予防薬を組み合わせた強力な多剤併用療法(予防薬A・Bの併用)を開始しました。

医師からの一言

「涙が出ない」「鼻水が出ない」からといって、群発頭痛ではないとは言い切れません。また、歯が痛いからといって、原因が常に歯科にあるとも限りません。
当院では、教科書的な診断基準に縛られすぎず、患者様の痛みの周期や生活への影響を総合的に判断し、最適な治療(日本頭痛学会 ガイドラインに基づいた最新の薬物療法など)を提案します。

10日後の再診時に、夜の激痛から解放され、笑顔でお会いできることを切に願っております。

 

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