症例報告
頭痛診療日記
20年以上前に書いていた頭痛診療日記を再開しようと思います。
毎日の診療で遭遇した患者さんの症状、治療を記入していきます。
9/14
- 運動したときに頭が痛い
20歳台の男性、2-3週間前に筋トレ中50-60kgのバーベルを持ち上げていて頭痛が出だしその後から運動するときだけ頭痛がでると受診。
頭痛は左後頭部、筋トレ中だけ頭痛がでる。頭痛は重ったるい頭痛。運動していない時は痛みでない。元々軽い片頭痛持ち。
頭の検査では異状はない。診断名は一次性運動時頭痛。
一般的には一次性運動時頭痛は両側に起こり脈を打つような拍動性頭痛がでるのが一般的ですが、運動時のみで頭痛が出現。それ以外では頭痛は全くでない。筋トレするとまた頭痛が出る状況から運動時頭痛と診断した。
内服薬処方。数日で収まるはずですが長引く場合もあり、一番には一時期、筋トレを中止するのをお勧めしました。
2 群発頭痛
20歳台男性、左目の上とこめかみの奥、目の奥が痛いと受診。
8月中旬から朝方に1-2時間の痛みがでるそうです。痛みは我慢できない位の痛みでじっとしていられません。左目から涙が出て、時々左顔面に発汗がありますが、鼻水、鼻つまり、目の腫れはありません。痛みは左から右に移るような事もありません。
頭痛は2年に1回位の頻度で起こり、痛みが出始めるとほぼ毎日朝方に痛みがありますが、1か月位で自然に消滅していきます。今まではバファリンを飲んでいたのですが、のたうち回るような痛みでした。
典型的な群発頭痛であり標準的予防薬で今の所頭痛はでていません。1か月位の持続期間なので薬の減薬を行っている最中です。
9/17
新しい片頭痛の予防治療薬抗CGRP抗体治療薬の効果
ほとんど毎日頭が痛いと受診。4種類の内服予防薬(片頭痛を減らす治療)を使ったものの予防治療効果が軽微でした。
抗CGRP抗体治療を勧めた所、1か月で頭痛が3回で鎮痛剤を飲む必要がない位にまで改善。抗CGRP抗体の効果にびっくりしました。