症例報告
群発頭痛の患者さんの一例(40代男性)
本日、40代の男性が群発頭痛で再診されました。昨日も3名の群発頭痛の方が受診されており、現在群発期の患者さんが増えている印象です。
この方は、これまでに2回の群発頭痛のエピソードがあり、今回は3回目。最初の発作は46歳ごろに始まりました。
症状の経過
2年前、最初は右側の頭に強い痛みが出ましたが、その後は左目の奥がえぐられるような激痛が1か月ほど続きました。今回も、痛みは片側に出て、左右どちらかに交互に現れる傾向があります。両目同時に痛くなることは、これまでにはありませんでした。
痛みは主に明け方や夕方に起こり、1回あたり約1時間続くとのことです。特に群発期には1日2回程度発作が起きることもあり、発作が続く期間は1か月から2か月にわたります。
また、発作が起きる側の目に充血や涙が出るのが特徴で、これも典型的な群発頭痛の症状です。今回は発作の前に「ズーンと重くなるような前兆」を感じ、そのタイミングで市販薬(イブ)を飲むと少し楽になることがあると話していました。
診断と治療
この方は、すでに脳神経外科や眼科を2ヶ所受診していましたが、明確な原因はわからず、ネットで調べて「群発頭痛かもしれない」とご自身で気づかれたそうです。ただし、これまでの診察ではそのように診断されることはなかったとのことでした。
7月19日に当院を初めて受診され、群発頭痛の予防薬(2種類)を併用して内服していただいたところ、内服1日目から痛みが軽減し、3日目以降は発作が出なくなりました。ただし、軽い目の充血などは残っています