コラム

小児片頭痛は大人と何が違う?成長期ならではの特徴と原因を解説

小児片頭痛は、大人の片頭痛とは症状や発作のパターン、誘因などが異なります。子どもならではの特徴を理解することが、早期発見と適切な処置につながります。

この記事では、小児片頭痛と大人の片頭痛の違いや、小児特有の症状や原因、治療について解説します。

1 小児片頭痛とは?特徴的な症状をチェック

片頭痛は小児期から思春期の子どもに起きることがあり、特に学齢期(6〜12歳)に初めて症状が現れるケースが多いとされています。成人の片頭痛に比べて、痛みの持続時間や部位、症状の現れ方が異なる点が特徴です。

1.2小児片頭痛の特徴的な症状

小児片頭痛の特徴は以下になります。

・頭痛が両側性(両方とも)に出現することが多い

・痛みの持続時間は1〜72時間

・腹痛や吐き気、嘔吐などの消化器症状を伴いやすい

・「頭が重い」「なんとなく調子が悪い」など、訴えが曖昧なことがある

・光や音に敏感になり、暗い場所で休みたがる

 

小児では自分の体調をうまく言葉で表現できない場合もあるため、周囲の大人が症状に気づいてあげることが重要です。

 

2 小児片頭痛を引き起こす誘因は?

子どもの片頭痛を引き起こす誘因はさまざまです。特に昨今は睡眠不足が最も多い誘因とされています。以下のような誘因を避けることも、片頭痛を防ぐ上で大切です。

 

・睡眠不足や生活リズムの乱れ

・緊張や不安、家庭や学校でのストレス

・空腹や脱水、運動後の疲労

・強い光やにおい、音などの感覚刺激

・チョコレートやチーズ、カフェインなどの食事内容

 

何がきっかけで片頭痛が起こりやすいのかは個人差が大きく、子どもがどんな状況で頭痛を訴えやすいかを日頃から把握しておくことが予防につながります。

 

3 小児片頭痛と大人の片頭痛の違い

子どもの片頭痛は、大人とはまた違った症状の特徴があります。

 

・短時間で発作が終わり、発作後は元気なことが多い

・発作の頻度は少ない傾向がある

・痛みの表現が曖昧である

・腹痛として現れることもある(周期性嘔吐症や腹部片頭痛)

・学校や家庭環境でのストレスが引き金になるケースも多い

  

また、小児片頭痛は成長に伴って症状のパターンが変化し、思春期以降に典型的な片頭痛(片側のみ、ズキズキとした痛み、前兆があるタイプなど)へと移行するとされています。

 

4 病院ではどんな治療が行われる?

小児片頭痛の治療は、症状の程度や頻度、生活への影響度に応じて変わります。まずは問診と診察によって頭痛の種類を判断し、必要に応じて治療が行われます。

 

4.1 急性期の治療

アセトアミノフェンやイブプロフェンなど、小児にも使用できる鎮痛剤が処方されます。嘔吐が強い場合は、吐き気止めを併用します。服用する際は、できるだけ早い段階での服用が効果的です。

 

4.2 予防的治療(慢性化、頻発する場合)

発作が月に4回以上あり、日常生活に支障が出る場合は予防薬を検討します。年齢に応じて、使用できる薬が処方されます。

 

4.3 生活指導

規則正しい睡眠と食事のリズムを整えたり、学校でのストレスマネジメントなどの生活指導が行われます。頭痛ダイアリーは、発作のパターンや誘因を見つけることで、発作回数や頻度を減らすきっかけができるため活用しましょう。

 

5 受診のタイミングは?

以下のような症状がある場合は、早めに小児科や頭痛専門外来、脳神経外科の受診をおすすめします。

 

・頭痛が月に数回以上あり、学校生活に支障をきたしている

・吐き気や嘔吐を伴う頭痛が繰り返される

・家族に片頭痛の既往があり、似たような症状を訴える

・頭痛とともに視覚異常や脱力、意識がぼんやりするなどの神経症状がある

6 小児片頭痛は「子どもだから」と油断せず、早めの対応を

子どもの片頭痛は、症状の出方が大人とは異なり、見過ごされやすい特徴を持っています。特に自己表現が苦手な年齢では、親や周囲の大人の観察と理解が非常に重要です。

「なんとなく調子が悪そう」「よく頭を抱えている」と感じたら、まずは医療機関で相談してみましょう。早めに原因を明らかにして適切な治療を行うことで、子ども自身の安心感や日常生活の質の向上にもつながります。

 

7【福岡市博多区】あきらめない頭痛クリニックでは小児頭痛外来も行っております

「あきらめない頭痛クリニック」は、あらゆる頭痛に対して多角的に原因追究を行い、根本から頭痛を治療することをめざすクリニックです。年齢を問わず広く頭痛治療に取り組み、小児頭痛外来も行っております。

お子様の頭痛に関するお悩みは、些細なことでもお気軽にご相談ください。

「より良い有意義な人生を送っていただくための治療を絶対に諦めない」という思いをクリニック名に掲げ、多くの方に貢献できたらと思っています。

 

〒812-0044 福岡県福岡市博多区千代1丁目15-30 パピオ1F 

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