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一次性睡眠時頭痛
一次性睡眠時頭痛とは、夜間就寝中の一定の時間に、頭痛のため覚醒する一次性頭痛である(“目覚まし時計頭痛”)。原因ははっきりわかっていないが1)、以下の特徴がある1,2)。
1)疫学:初発は50歳以上で(90%)、女性は男性の約2倍多い。片頭痛や緊張型頭痛の既往があることがある。
2)性状:鈍い、拍動性、刺すような、焼けるような感じなど様々。
3)時間:午前2~4時の時間帯に多い。覚醒後15分~240分続く。昼寝で出現することは稀である(5.2%)1)。
4)頭痛の程度:軽度(5.5%)、中等度(61.5%)、重度(32.5%)まで様々。
5)頻度:10回以上/月。
6)部位:前頭部~側頭部に多い。
7)随伴症状:嘔気・嘔吐(21.9%)、光過敏もしくは音過敏(11.9%)を伴うことがある。結膜充血、流涙、鼻閉・鼻漏、眼瞼下垂などの自律神経症状は伴わないことが多い(92.4%)。
(8)その他:中年以降に初発する頭痛のため、2次性頭痛が疑い頭部CTを行うことが多いが、異常を認めない。痛みを感じたら、ベッドから起きて読書、飲食(特にコーヒー)、テレビをみるなどの行動をとると良い3)。就寝前のインドメタシンリチウム、インドメタシン、カフェインの内服が有効である