
症例報告
難治性の群発頭痛にボトックスが奏効した症例(20代男性)
■ 症例の概要
- 年齢・性別: 20代 男性
- 診断: 群発頭痛(約3年に1回の周期)
- 症状: 右目の奥をえぐられるような激痛、同側の流涙(涙が出る)。
- 発作の頻度: 1日1〜3回(8時、14時、16時頃に集中)。
- 特徴: 今回は夜間の発作はないものの、日中の激痛により日常生活に著しい支障をきたしていました。
■ 治療の経緯:薬物療法の限界と新たな選択
過去の群発期には予防薬(A・B)が有効でしたが、今回はそれらが十分に奏効せず、複数の予防薬(C・B)を併用しても痛みのコントロールが困難な状態でした。
過去の群発期には予防薬(A・B)が有効でしたが、今回はそれらが十分に奏効せず、複数の予防薬(C・B)を併用しても痛みのコントロールが困難な状態でした。
そこで、当院では「ボトックス治療(ボツリヌス療法)」を選択しました。
- 施行内容: 頭部・頸部の計7箇所に計35単位を施注。
- 経過: 施注5日目に1回発作がありましたが、イミグラン自己注射で対応。その後はピタリと発作が消失しました。患者様からも「100点満点中90点」という非常に高い評価をいただき、現在は内服中の予防薬を段階的に減量しています。
■ 専門医の視点:なぜ今、ボトックスなのか
群発頭痛の標準的な予防薬(ステロイド、カルシウム拮抗薬、リチウムなど)は確かに有効ですが、以下の副作用リスクと常に隣り合わせです。
群発頭痛の標準的な予防薬(ステロイド、カルシウム拮抗薬、リチウムなど)は確かに有効ですが、以下の副作用リスクと常に隣り合わせです。
- 不整脈、倦怠感、睡眠障害
- 免疫低下、ニキビ、薬物中毒(血中濃度管理の必要性)
一方、ボトックス治療の最大のメリットは、こうした全身性の副作用が極めて少ない点にあります。本症例のように、従来の薬物療法で効果が不十分な場合や、副作用で薬が使えない患者様にとって、ボトックスは極めて安全かつ強力な選択肢となり得ます。










