
コラム
【外来レポート】難治性慢性群発頭痛へのアプローチと、同日に重なった希少な一次性頭痛(性行為頭痛・SUNCT)の臨床経験
メインでご紹介するのは、20代の慢性群発頭痛の患者さんです。この方は小学生の頃から頭痛に悩まされていましたが、ご家族が「若いうちから痛み止めを飲ませたくない」という意向をお持ちだったため、長年我慢を強いられていました。高校生になり激痛から鎮痛薬を使い始めましたが徐々に効かなくなり、複数の医療機関を転々とするも診断がつかず、当院に辿り着かれました。
受診時、頭痛は「右目の奥を鋭利なもので差し込まれるような激しい痛み」で、右の鼻詰まりを伴い、発作時はじっとしていられない(群発頭痛特有の不穏状態)ほどの苦痛がほぼ毎日続いていました。
国際頭痛分類に基づき「慢性群発頭痛」と診断。一般的な予防薬であるワソラン(ベラパミル)やリチウムを試みましたが十分な効果が得られず、難治性と判断しました。現在は、急性期にイミグラン点鼻液を使用しつつ、予防療法として3ヶ月ごとに右顔面を中心としたボトックス(A型ボトックス毒素)注射を行っています。治療を重ねるごとに、あきらめかけていた頭痛の程度が徐々に低下しており、確かな手応えを感じています。
(※なお、当日はこの方以外にも2名[男性1名・女性1名]の群発頭痛患者さんが受診されましたが、こちらは通常の予防薬で良好にコントロールできています。)
(※なお、当日はこの方以外にも2名[男性1名・女性1名]の群発頭痛患者さんが受診されましたが、こちらは通常の予防薬で良好にコントロールできています。)
■ 2. 同日に2名重なった、稀な「性行為頭痛」の女性患者さん
一般外来では滅多に遭遇しない「性行為頭痛」の患者さんが、同日に2名(ともに女性)受診されました。
一般外来では滅多に遭遇しない「性行為頭痛」の患者さんが、同日に2名(ともに女性)受診されました。
- 40代の患者さん: 症状が数ヶ月持続しており、すでにMRIで器質的疾患がないことを確認済のため、当院にて適切な予防薬を処方しました。通常のSEXではそこまで酷くないのですが、大人のおもちゃで遊ぶと強烈な頭痛が出るため怖いと言われています。
- 50代の患者さん: 発症から2週間。初発当日に前医でMRIを撮られていますが、性行為頭痛の診断においてはRCVS(可逆性脳血管攣縮症候群)のタイムラグによる見落としを防ぐ必要があります。除外診断を確実にするため、最初の受診先に再度のMRI/MRA検査を依頼しました。
■ 3. 予防薬が奏効しているSUNCTの症例
さらに、TACs(三叉神経自律神経性頭痛)の一つである非常に稀な「SUNCT」の30歳代女性患者さんも受診されました。
来院前は週に3〜4日、一度始まると1日中激しい頭痛、鼻水、目の腫脹が続いていましたが、予防薬を開始したところ、1週間で1〜2日へと頻度が半減。さらに頭痛が起きた日でも昼頃には痛みが消失するようになり、QOLが劇的に向上しています。今後は、三叉神経への血管圧迫がないかを確認するため、ターゲットを絞ったMRI検査を進める予定です。
さらに、TACs(三叉神経自律神経性頭痛)の一つである非常に稀な「SUNCT」の30歳代女性患者さんも受診されました。
来院前は週に3〜4日、一度始まると1日中激しい頭痛、鼻水、目の腫脹が続いていましたが、予防薬を開始したところ、1週間で1〜2日へと頻度が半減。さらに頭痛が起きた日でも昼頃には痛みが消失するようになり、QOLが劇的に向上しています。今後は、三叉神経への血管圧迫がないかを確認するため、ターゲットを絞ったMRI検査を進める予定です。










